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2009.10.27 三上敏視のお神楽ナイト ”奥三河の花祭り”の巻

三上敏視のお神楽ナイト ”奥三河の花祭り”の巻
■日時:2009年10月27日(火)19:00open/19:30〜
■料金:前売1500円/当日2000円(ワンドリンク付)
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)
       event@polepoletimes.jp

神楽探訪は実に楽しい。
この列島の環境と折り合いをつけながら生きてきた先人達の心の拠り所が、
その土地その土地で伝承されてきた神楽の随所に溢れている。
神さまと人間との絆が見える。
「ああ、昔の人達はこんな風に自然界に対して畏怖の念を抱いていたのか」
「神々と実に大らかな交わりをしていたんだなあ」
初めて訪ねた里で、何度も通っている里で、楽しい発見が待っている。
毎回そんな楽しみを与えてもらっている神楽探訪だが、
大切なことは、僕が出会っている神楽が
今の時代を生きている人達によって営まれていることだ。
その事がもの凄く大切な意味を持っている。
僕が神楽と出会ってからの十余年間だけでも、日本の状況は激変した。
強い信仰心をもとに古くからのやり方を守り伝えてきた神楽が残る場所の多くが、
今では「辺境」「過疎地」「限界集落」などと呼ばれるようになった地域にあり、
「経済優先社会」のゆがみによって「暮らしにくく」されてしまった所が多い。
でも、都会に職を求めざるを得ない若者達が神楽の日には故郷に戻って来て、
「先祖から受け継ぐ誇り」を一緒に担う。
その在り方も色々で、「古式」を守っているところ、
現在の状況に合わせて変化させているところ、
続けることが困難になっているところ、
また神楽で村おこしをしているところなど様々な姿があるが、
それは正に「今の日本の姿」そのものだ。
自然信仰を根底に持つ神楽が、
楽しさだけでなくその背景にある信仰文化の部分も理解されれば、
環境問題の解決にもつながる糸口が沢山見えてくる気がする。
映像で紹介する各地の神楽の姿から、
私たち都市生活者は現地の人々の信仰心や
「神楽をやり続ける」という意志を感じるだけでなく、
その地域や神楽を伝承していきたいと願う人達と
どのようにつながっていけるのか、
そんなことも考えてもらえればと願っています。
(三上敏視)http://www.comco.ne.jp/~micabox/

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