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2009.7.17 徹の部屋vol.3 オンバク・ヒタム 四匹の竜と

徹の部屋vol.3 オンバク・ヒタム 四匹の竜と
箏(こと)カルテット螺鈿隊×齋藤徹(Bass)
■日時:7月17日(金) 18:30open/19:30start
■チケット:前売3000円/当日3500円(要ワンオーダー)
■予約:TEL:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)
     Email:event@polepoletimes.jp
「琴」ではありません、「箏」です。えっ!何?
そのくらい、私たちはこの楽器のことを知らない。
シルクロードを経てこの国にやってきた箏が今、
「螺鈿隊」のようなグループにより、世界的にユニークな音楽の地平を獲得し始めている。
時に大きなうねりのようなリズムを産み、時に打楽器となり、時に高らかに歌い上げる。
古来、箏は竜にたとえられている。
螺鈿をちりばめた目にもまぶしい四匹の竜が、波となり潮流となって人々の夢を運ぶ。
オンバク・ヒタム<黒潮>への道。

■オンバク・ヒタムとは…
きっかけは、西表島でした。
浜辺で録音をした時、この島が台北より南、ソウルより西に位置していることを知り、
ここは「ヤマト」ではないと直感し、島を取り巻く海流をあらためて眺めました。
親潮となって四国、紀伊半島を流れる「黒潮」とは別に、
インドネシアに始まり琉球弧を通った後、九州の西に別れ、朝鮮半島に流れ、
日本列島の日本海側へ、最後には稚内へとたどり着く
「もう一つの黒潮」の文化圏を想像しました。
マレー、琉球、韓国の表現者とのつき合いもそれぞれ深まり、
この想像上の文化圏がどこかで深くつながっているのではないか?と思うようになりました。
そしてそれは、地球と人間を深く傷つけ、破綻してしまった経済効率最優先の
「東京中心文化圏」に対抗できるものではないか?
地方→東京→欧米という流れに対するオルタナティブがここに豊饒としてあるのでは?
黒潮のことをマレー語で「OMBAK HITAM」ということを知り、
私のライフワークにこの名前を選びました。「もう一つの黒潮文化圏」の音楽です。  (齋藤徹)
■出演者プロフィール
箏カルテット・螺鈿隊 (らでんたい)
【13絃・17絃箏、ほか】
市川慎・梶ヶ野亜生・小林真由子・山野安珠美。1997年結成。
それぞれにソロやグループ活動、数々のコンクール入賞、
レコーディング、テレビ出演等、国内外において
個人的には既に高い評価を得ている箏奏者4人による、
邦楽界新進気鋭のカルテット。
齋藤徹
【コントラバス】
ダンス、舞踏、演劇、美術、映像、詩、書、邦楽、雅楽、能楽、西洋クラシック、
現代音楽、アストルピアソラなどタンゴ、ジャズ、即興音楽、
韓国やアジアのシャーマニズムと深く関わってきている。
アジアとヨーロッパを繋ぐ「ユーラシアン・エコーズ」を日本、韓国、シンガポールで実施。
福岡アジア美術館での「オンバク・ヒタム」などプロデュースも行っている。
2007年個人レーベル「トラヴェシア」を創設。