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2021.7.4【完売】追加上映「KANGEKI 間隙」vol.12 多持大輔監督『冬のほつれまで』

本イベントは予約にて完売となりました。


<追加上映>
「KANGEKI 間隙」vol.12

多持大輔監督『冬のほつれまで』を初めて観たのはPFF2020の予備審査でした。主人公の根本育実の名前がタイトルでもぐっとくるほどに、彼女の描き方が抜群でした。でも、この映画を観た日から時間がしばらく経ってからも振り返る度に陽だまりのような温かさが心に灯るのは、冬のほつれまでというタイトルとも無縁ではない気がしています。
その年のPFFアワードに選出され、第31回東京学生映画祭ではグランプリにも選ばれた本作は、観た人の中に豊かな情感を残していく作品として、いつかKANGEKIでも上映したいと思っていました。
今回の追加上映には、根本育実役の青根智紗さん、立花ほのか役の北崎杏佳さんをお迎えし、多持監督と3人でこの映画の魅力についてお話ししていただきます。ぜひお越し下さい!
(ポレポレ東中野 小原治)


僕は映画『冬のほつれまで』を作る上で、やりたくないことがたくさんありました。登場人物に多くを語らせたくない、劇的な事は起こしたくない、カメラは極力動かしたくない、音楽は使いたくない、など。やりたくないことを排除した結果、ヘンテコな映画が生まれました。
今作の主人公「根本育実」は誰とも喋りません。ですがスケッチブックに絵を描いたり、マシュマロを校庭の木の下で食べたり、帰りにお気に入りの喫茶店でクリームソーダを飲んだりと、行動はとても豊かです。また対照に、彼女の周りにいる登場人物たちはとりとめのない会話をずっとしています。帰りにファミレス行こうとか、正月暇だからなにしようとか、なんてことないばかりです。
毎日の暮らしは小さな積み重ねに過ぎず、そこでは劇的な何かが起こるわけでもなく、いつか知らぬ間に忘れてしまう出来事ばかりかもしれません。ですが僕はそんな目の前に起こる事実こそ淡々と描きたいと思いました。そこにこそ大事な何かがあるような気がします。それをこぼさずに掬い上げることができたら、それだけで幸せなことではないでしょうか。今回の上映会がみなさんにとって、日常の些細な何かを見つけるためのきっかけになれたら嬉しいです。
今回ゲストで来てくださる主演のお二人。青根さんは、オーディションではじめてお会いした時から「根本育実」はこの方しかいないと確信していました。また北崎さんは実直に「立花ほのか」と向き合っていた姿が今でも目に焼きついています。そんなお二人と素敵な舞台でお話する機会をいただけたので、撮影当時のことや二人の視点からみた「冬のほつれまで」についてなど、沢山語れたらと思っています。
(『冬のほつれまで』監督 多持大輔)


<追加上映>
「KANGEKI 間隙」vol.12
■上映作品:『冬のほつれまで』(67分)
■開催日時:2021年7月4日(日)
18:00開場|18:30開映(20:10終了予定)
ゲストトーク:多持大輔(監督) × 青根智紗(根本育実役)× 北崎杏佳(立花ほのか役)
■料金:1300円

本イベントは予約にて完売となりました。
■定員:25
■予約
氏名、人数、参加日を記入し、kangekispace@gmail.comまでお知らせください。後日、担当・小原(オハラ)より確認の返信をさせていただき、予約完了となります。
※当日券はポレポレ東中野の窓口にて、朝の開館時間(9:40)より販売となります。
※予約で満席になれば当日券の販売もございません。
電話でのお問い合わせ:03-3227-1445(ポレポレ坐)


『冬のほつれまで』
2020年|67分|日本


【あらすじ】
高校2年生の根本育実。彼女の趣味は観察をすること。1番早く高校に行き誰もいない教室のベランダで植物の水やりをする。授業中の出来事や放課後に立ち寄る珈琲店の客の言動に目を凝らし、観察の中で芽生えた絵をスケッチブックに描いて残す。そんな彼女の行動に興味を示すクラスメイト・立花ほのかは育実との交流を試みようとする。


【キャスト】
青根智紗、北崎杏佳、近藤奈保希、廣瀬優里、鶴田雄大、細川慶太、星 達也、中尾みち雄、波子、ツボさん、竹内亜蘭、島野道春、埼玉県立松山高等学校映像制作部の皆さん
【スタッフ】
監督・脚本・編集:多持大輔|撮影:井坂雄哉 藤田恵実 吉川啓太|照明:三好美鈴 染谷夏海|録音:飯島花衣 遠藤涼菜 水野珠美 江沅庭|衣装:大越味来|小道具:佐々木菜津子|車両:大崎千野 小野岳 竹内亜蘭 保坂尚輝|ロケーションコーディネート:島野道春
【監督プロフィール】
多持大輔 / Daisuke TAMOCHI
1995年生まれ、茨城県出身。小学生の頃、兄とホームビデオで遊んだことから映像に興味を持つ。武蔵野美術大学映像学科入学後、初めて映画を監督。同大学院に進学し、自身の制作に身を入れる。現在はフリーランスの映像作家として活動。2020年 初長編作品『冬のほつれまで』が第31回東京学生映画祭コンペティション部門グランプリを受賞。PFFアワード2020入選。


【お客様へのガイドライン】
当イベントでは、新型コロナウィルス感染防止と共に、お客様に少しでも安心してご鑑賞していただけるための環境づくりに努めてまいります。
そのため、下記ガイドラインへのご理解・ご協力の程、よろしくお願いします。
・ご来場時にはマスクを着用して下さい。※マスクを着用していないお客様には受付にてマスクをご購入していただきます。
・入場口にアルコール消毒液を設置しておりますので、ご利用ください。
・咳や発熱、その他体調に不安のある方はご来場をお控え下さい。
・従業員や登壇者もマスクの着用を義務付けております。
・場内でのお食事はお控え下さい。お飲み物はご利用していただけますが、容器の問い扱い等、周囲のお客様には充分ご配慮下さい。(ドリンクはカフェでも注文できます)