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2012.5.19.徹の部屋vol.20「うたをさがしてライブ@ポレポレ坐CDリリース記念

徹の部屋vol.20『うたをさがしてライブ@ポレポレ坐 CDリリース記念』
■日時:2012年5月19日(土)19:00 open/19:30 start
■出演:さとうじゅんこ(歌)、喜多直毅(ヴァイオリン)、齋藤徹(コントラバス) 
■ゲスト:ジャン・ローレン・サスポータス(ダンス)
■料金:予約3,000円/当日3,500円(ワンドリンク付)
■予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)Email : event@polepoletimes.jp
■ 協力:EU-Japanフェスト日本委員

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今、この題名をCD「発売」記念と書いて、なにかしら強烈な違和感を感じてしまい
リリース記念に変更しました。「発売」には変わりないのですが、
商売商売した感じが今回、私には似合わなく思えてしかたがありません。
始まりは東北での友人結婚式のための音楽でした。ジプシーにせよ、
マレーや韓国のシャーマンにせよ、マリアッチにせよ結婚式の音楽は
大事な仕事でしたし、知人の結婚を音楽で祝えるのは何より嬉しいことです。
引き出物で作ったCDが、大震災後,義援CDとして広まりました。
私も何回か東北を訪れました。「自主」避難してきた妊婦さん・
新生児の数家族の前で演奏する機会もありました。そんな時に
「たいへんだったでしょう?」とか「がんばってくださいね」とか言う言葉は、
空虚であるばかりでなく、彼らと、そして自分自身との断絶を深めるばかりで、
とうてい使えませんでした。言霊(ことだま)が許しませんでした。
子供達と遊んでいて、「こんな時に、一緒に歌えるうたがあればな〜」と思いました。
うたの可能性です。
日本語のうたをつくりたい、と長年思ってきました。しかしなかなか実現せず、
いつかきっと、と先延ばしを続けていました。しかし、今を逃したら自分が音楽に
関わっている理由さえ無くなると思い、このうた企画を進めました。
本来なら、シンガーソングライターにならって自分で歌詞を書かねばなりません。
しかしコトバが出てきません。振り返れば、小学校の宿題以来、詩を書いたことが無く、
詩を書くという回路がありませんでした。そこで今、一番「詩」を感じるギリシャの
映画監督テオ・アンゲロプロスの作品(トニーノ・グエッラ脚本)から台詞をお借りして曲を付けました。
なんと言うことでしょう、CDジャッケットのデザインができた日に
アンゲロプロス事故死のニュースが入ってきました。追悼のつもりなんかでは全くなかったのに、
できることならご一緒に仕事をしたかったのに、おそらく世界で一番早い追悼作品になってしまっていました。
なんちゅうこっちゃ。
私は心の中で、さとうじゅんこさんのことを菩薩と呼び、
喜多直毅さんを天才と呼んでいます。天才と菩薩というこの2人に恵まれたからには、
このグループはどんどん続けなければバチが当たります。
ともかく今回のレパートリーを演奏しきることで次が見えてくるものと思います。
親友・畏友・芸友ジャン・ローレン・サスポータスさんも駆けつけてくれます。
実はここポレポレでこのトリオと共演をしています。
その時のことは今も語りぐさになっています。
今回も熱い交流がうまれるものと確信しています。 
お時間がございましたら、是非足をお運び下さいますようお願い申し上げます。

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ジャン・ローレン・サスポータス(ダンス)
カサブランカ生まれ。マルセイユで数学・物理・哲学を学ぶ。
’75年パリでモダンダンスを始め、’79年ピナ・バウシュ舞踊団のソロ・ダンサーとなる。
世界中の劇場で踊り続け、ピナの代表作「カフェ・ミュラー」は以来30年間300回を超える。
ペドロ・アルモドバル監督「トークトゥーハー」(アカデミー脚本賞)の冒頭で使われ、
「世界で一番哀しい顔の男」と評される。
現在は自らのダンスグループ「カフェ・アダダンスシアター」を結成、俳優、オペラ演出、
振付家、ワークショップなどで活躍している。合気道から派生した「気の道」をマスター。
日本文化全般に造詣が深い。
さとうじゅんこ(歌)
秋田市生まれ。東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻修了。歌い手/作曲家。
フランスアクスマティック音楽の作曲と演奏に触れ独自の音響芸術の実践に取り組む
一方で、ジャワガムランのプシンデン(女声歌手)として演奏活動を行う。
グローバリズムの抱える問題とも向き合いながら創造力豊かな
アートネットワークの構築を目指す。
種子田郷と共にproject suaraを主宰。
喜多直毅(ヴァイオリン)
盛岡市生まれ。国立音楽大学にてヴァイオリンを専攻した後、
英国で主に映像作品の為の作編曲を、アルゼンチンにてタンゴ奏法を学ぶ。
自身のグループを主宰する他、邦人タンゴ演奏家のコンサートやレコーディングに
多数参加する。その後音楽的関心の領域は広がり、現在は主に自作品や
即興演奏によるライヴを行っている。
アルゼンチンタンゴやクラシック音楽をルーツとしつつも、
ヴァイオリン音楽の可能性を様々な角度から追求している。
齋藤徹(コントラバス)
舞踊・演劇・美術・映像・詩・書・邦楽・雅楽・能楽・西洋クラシック音楽・
現代音楽・タンゴ・ジャズ・ヨーロッパ即興・韓国の文化・
アジアのシャーマニズムなど様々なジャンルと積極的に交流。
ヨーロッパ、アジア、南北アメリカで演奏・CD制作。
コントラバスの国際フェスティバルにも数多く参加。
コントラバス音楽のための作曲・演奏・ワークショップを行う。
自主レーベルTravessia主宰。
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